歯科医の責務は、歯科医師の法律である歯科医師法第1条に ある「保健指導」に凝縮されています。
歯科医師法第1条
歯科医師は歯科医療および保健指導をつかさどることに よって、公衆衛生の向上および増進に寄与し、 もって国民の健康な生活を確保することを任務とする。
ということです。
「むし歯の洪水」といわれた時代も終わり、近年の日本人の むし歯は減少する傾向にあります。一昔前は歯の健康を考える 余裕もなくお仕事をされてきたと思います。 また、「8020運動」や「健康日本21」の広が りとともに,少しでも多くの歯を残したいと考える人が 増えてきました。 そして,年をとっても歯が多く残っていることが, 健康な生活につながるということは、近年の研究により
裏付けられてきています。 歯の大切さが注目される中、歯科医療は歯を治療する技術から、 歯を残していくための技術・学問に変わろうとしていると いえるでしょう。
そのヒントは日本よりもむし歯の少ない欧米の諸国の現状に 垣間見ることができます。 今日までの治療に加えて、 「むし歯や歯周病の発生を減らすこと」 「インプラントや歯周外科などの高度な治療により 口腔機能の回復を目指すこと」 の2つに重点が置かれると考えています。
「歯科疾患を予防して、年をとっても多くの歯を残すこと」を 目標に歯科臨床や研究を積み重ねています。 歯科疾患は、命に関わる疾病は少ないのですが、 多くの人が罹患している疾患です。 お金を費やして1本の歯を治すことよりも、 同じコストでお口の健康を保持・増進することを米野木歯科 では考えています。しかもそれは、科学的な根拠に立脚した ものであることが大前提です。
これからの時代の歯科医師として何が求められ、 何が必要かを考えたとき、「予防」を選択することは 決して間違えでは無いと思います。
1 痛みなどの急性症状のある場合は、それに対する治療を行います。
2 必要な検査(虫歯・歯槽膿漏の検査、必要に応じてレントゲン撮影)を行います。
3 治療計画を相談します。
悪いところを計画的に直すのか、今回は気になるところだけにするのか、患者さんと相談
しながら治療を進めます。治療を進めながら相談して治療内容は修正します。
4 歯科衛生士とともにスケーリング(歯石取り)、歯磨き指導などを1回30分程度行います。
その結果歯ぐきが引き締まって、以後の虫歯治療がより精密に行えるようになります。
5 同時に虫歯治療(削って詰める、冠やブリッジ等を被せる、義歯を作るなど)などの治療を
行いますが、それに先立って歯の根の治療が必要なことも少なくありません。
6 治療が完了して問題が無い、もしくは虫歯の進行が抑制されていれば終了です。
7 メンテナンスを勧めております。患者さん事に事なしますが主に半年に1度程度、定期健診と
クリーニングをします。希望者に手紙をお送りします。
決して白く並びのいい歯にすることだけが、歯科治療の目標ではありません。
見かけのきれいな歯並びや、一時的な美しさを追い求めるがあまりに本来の歯が持つ大事な機能を損なってしまうようなことは避けなければなりません。
歯周病治療や虫歯治療、その後の噛み合わせのバランスを重視した修復治療を行うことがまず大切です。
その基礎の上にできるだけその方の個性にあった歯科治療を行うべきであると私達は考えます。
できるものは保険診療ですすめられるように説明します。むしろ自費治療のデメリットを話すこともあります。
白い被せものなどの自費治療は、もちろん優れた治療法です。
自費治療をご希望の方は、お申し出ください。自費料金(一部)は、こちらから。
自費治療は全責任を担当医が負います。
保険治療が国との契約であるとすれば、自負治療とは担当医と患者さんの個人契約です。
保険制度で規定されない材料や道具を使い、担当医ができうる限り良い方法ですすめるをということと考えております。
埋伏智歯(親知らず)、顎関節症、口腔粘膜疾患(口内炎、腫瘍など)、歯の外傷(脱臼、破折など)骨折など、口腔外科疾患についてもできるだけ対応いたします。
当院で対応が困難な場合は、連携先の病院歯科口腔外科をご紹介します。
乳歯はいずれ生え変わるので、虫歯になっても構わないと思っていらっしゃいませんか?でも、乳歯のむし歯を放置してしまうと、永久歯の歯並びが悪くなる
すぐ下から生えてくる永久歯を弱らせてしまう、なにより口腔内に感染しやすい環境にしてしてしまうなどの問題が出てきます。
残念ながら出来てしまったむし歯は適切に処置し、かつむし歯予防にも力を入れています。
小さな子供の治療は緊急を要する症状では無い限り、子供の協力を得て治療を進めていきたいと考えています。初めての治療器具には、驚いたり怖がったりするのは当然ですので、ご自身でお口を開けられるように練習をするところから始めます。保護者の方々には、ご協力いただくことも必要ですし、時に根気が必要かもしれませんが、子供の成長にはめざましいものがあります。一回もしくは数回の練習で、三歳以上のお子様であれば、概ね上手に治療が出来るようになります。小児歯科は、むし歯を治療したらそれでおしまいではありません。これからずっと健康な歯でいるために、歯医者が恐怖の場所にならないよう保護者の方のご協力をお願い致します。
虫歯予防にはフッ素を塗る事が効果的です。フッ素は歯を強くするので、虫歯予防に大変効果的です。子供の場合は特に虫歯を作らないようにすることが大切ですので、定期的に塗る事をお勧めします。塗る頻度はお口の状態により異なります。初期の虫歯の程度によっては、塗ったところが黒くはなりますが、虫歯の進行止めの塗り薬で対応出します。
冷たいものを飲む、うがいをするとしみる、むし歯ができた!?と思いやすいケースです。 多くは歯の表面で感覚のない部分が削れてしまう知覚過敏といわれる状態で、削れてしまった部分を覆うと多くは改善します。
《知覚過敏とは?》
知覚過敏の症状で一般的なのは、「一時的に歯がしみる」ということです。虫歯や歯周病などの場合、慢性的な痛みを伴う事が多いのですが、知覚過敏の場合は 冷たい物や甘いものを食べる飲むなどしたときに、一時的に歯がしみますが、その痛みはそのときだけ、ということが多いのです。知覚過敏はエナメル質が傷つ
き象牙質が露出した状態で、象牙質に刺激が加わる事で「歯がしみる」症状につながることが多いため、露出した象牙質を薬で覆う事によって外部からの刺激を 遮断することができる場合もあります。あまりにしみる症状がひどい場合は単なる知覚過敏でなく虫歯の初期症状や歯周病で歯茎が下がってきた結果痛みが出た りしていることも考えられますので、早めに歯科の診察を受けてください。
しみる、かけたということがあってそのままでいると、かむと痛くなってきます。 かむと痛くなってきてしまうと、神経をとらないと痛みがおさまらないことが多いです。 上から歯を削り神経を歯のさきで切断します。切断しても、神経の線維が残るので、残った線維をパイプの掃除のように取り除きます。痛みがなくなったら、土台をたてて、かぶせていきます。
痛くて寝れない、何もしてなくても痛いという一番強い痛みが出るケースがあります。 原因は大きく分けると二つあり、むし歯が進行して神経が興奮してしまっている場合と、化膿してしまっている場合です。どちらも麻酔が効かないことが多いです。 神経が興奮している場合はかむと痛いときと同じ治療法になります。
化膿している場合、膿が歯から外に出られないことで痛みが出ているので、出口を作ることが必要になります。化膿している部分が大きい場合は、歯を抜かないとおさまらないことがあります。
【冷たいものがしみる、甘いもの食べると歯がいたいかな?】という段階で治療することで、痛み少なく歯が長く使えるようになります。知覚過敏かな?虫歯かな?と少し気になることがあれば、早めにご来院ください。
歯みがきが行き届かないと、みがき残しが固くなり、歯みがきすると血がでる、口臭が気になるケースがあります。歯周病の初期症状です。固くなった歯石を取り除き、よく歯をみがくとだんだん血がでない健康な歯ぐきになります。
《歯周病と口臭》
口臭がひどい人の8〜9割が口腔内に原因があり、しかもそのほとんどが歯周病です。そういう人は、歯と歯茎の間に歯垢が固くなってたまっていることがほと んどです。歯垢はただの汚れではなく、菌の塊です。この菌の塊がこびりつき、血が出たり、口臭がおきたりしますので、初期のころであればきちんと歯ブラシ をすることでだんだんと血が出なくなり、口臭もおさまってくるでしょう。
しかし、きちんとブラッシングをしていてもやはり長い年月のあいだには歯垢がすこしづつたまってきます。
定期的に歯科でクリーニングをしてもらうことで、歯ブラシではとれない歯垢をきれいに除去できます。口臭や出血が気になる人は歯科で早めに診断を受けましょう。
歯石がついて歯ぐきから血がでていてもそのままにしていると、歯を支える骨が減ってしまい歯がぐらぐらしてきます。これは歯周病が進行してきた状態です。歯ぐきの奥に入り込んでしまった歯石をとって、よく歯をみがくと、だんだんゆれがおさまります。
《歯がぐらぐら揺れたら抜歯するしかありませんか?》
歯がぐらぐらゆれる原因は、歯周病だけではありません。また歯周病による揺れだとしても、歯磨きの改善や適切な投薬・治療でよくなる場合もあります。
しかし、ぐらぐらするのを長期間放っておくと抜かなくてはならなかったり、外科的手術が必要になります。まず歯科で診断を受け、歯周病治療を早めに始める事が大切です。
歯石が歯のさきまでついてきてしまい、歯を支える骨がなくなってしまうと、歯がぐらぐらして、痛くてかめなくなってしまいます。歯周病のかなり進んだ状態です。
歯ぐきをはがして歯のさきについた歯石をとっても痛みがおさまらない場合は、歯を抜かないとなおらないことが多いです。
《歯周病になってしまったら》
歯周病の治療では、歯面に付着した菌の塊である歯垢(プラーク)や、歯垢が唾液中のカルシウムにより石灰化した歯石を除去することが中心となります。
歯垢や歯石は、基本的に歯科的な処置によって除去できますが、重症例では外科手術を行う場合もあります。また、歯周病により膿が出て痛みを伴う場合などは飲むタイプの抗生物質薬が処方される場合もあります。
歯を失ってしまう最大の原因が
【歯周病】です。これまでは痛くなったらきてくださいというような歯医 者さんが多かったのが原因の一つです。痛い!ぐらぐらするといった自分でもわかるような状態から治療する場合、歯を失う、残せる場合も治療期間が長く困難
になります。歯ぐきから血がでる様になった段階で治療を開始すれば、治療回数を少なくできるので、ちょっと気になることがあれば、早めにご来院ください。
入れ歯は人工のプラスチックや金属でつくられているので、長く使っていると支える歯ぐきがやせてしまいます。やせてしまった歯ぐきの代わりに入れ歯を裏打ちをしたり、あたるところを削る、新しく作り直すことで、痛みがやわらぎます。
保険の範囲内で入れ歯を作ると、バネで入れ歯を固定しなければいけないので、見た目が気になる方がいます。また、プラスチック製の ため、割れないように強度をとるために厚みが必要になります。その厚みのために入れ歯をいれると、話しずらい、味がわかりずらいと感じる方がいます。バネ を使わずに金属で入れ歯を作ると、見た目が自然な薄くて、話しやすく違和感の少ない入れ歯になります。
入れ歯は歯の部分以外に、歯ぐきの部分も必要になるためにどうしても大きさが必要になります。また、取り外しができるために、どう しても入れ歯のうらに小さな粒が入ってしまいます。骨の中に土台を入れるインプラントという方法で、入れ歯より小さく固定の歯を入れると、入れ歯より自然 な元の歯に近い生活をおくることができます。
入れ歯は歯がないところをなおす有効な手段の一つです。ところがはじめて入れると、口のなかに大きなものが入っている感じが気になります。バネが見えるこ
とや、裏にものが入ってしまうことが気になる方もいらっしゃいます。気になる内容によっては、自由診療でないと対応できない内容もありますが、
患者さんひとりひとりの気になる内容をお聞きして、低予算で対応できることも多いです。ご連絡、ご来院お待ちしております。
歯の表面にタバコ、茶しぶなどの汚れが目立つようになる事があります。
表面の汚れは磨きを行い、内面の汚れはホワイトニングを行うと白く綺麗な歯になります。
《ホワイトニングとは?》
ホワイトニング歯を削ることなく白くできる方法のことです。一般的にはホワイトニング用の薬剤を用いたり、特殊な光を歯にあてておこなうホワイトニングも あります。ホワイトニングは天然の歯に効果があります。茶しぶ、タバコのヤニ汚れ、加齢による黄ばみなどに効果的で、当院ではホームホワイトニング(自宅
でできるホワイトニング)、オフィスホワイトニング(医院で行うホワイトニング)ができます。
歯医者さんにいくと銀歯になるイメージはありませんか?小さいものであれば、プラスチックで白くできます。大きな銀歯は型をとって、せとものに置き換えることで白い歯にすることができます。
《保険で銀歯を白いつめものにできますか?》
保険でできる白いつめものは、プラスチックのものがあります。ただし、つめものが比較的小さい場合のみになります。プラスチックは欠けやすく、黄ばみやすいため、おおきい銀歯や虫歯の箇所を保険のプラスチックで治療する事がむずかしい場合があるので、一度診療においでください
。自費診療のせともの(セラミック)なら、長期間美しく、丈夫な治療が可能です。
保険の範囲内で前歯をかぶせると白くできますが、金属にプラスチックを張り付けて白くしています。プラスチックは変色して黄ばんで きて、細かい傷が目立つようになります。また、金属にプラスチックを張り付けてあるので、歯ぐきがさがってくると、金属がみえるようになります。金属を使 用せず、せともの(
セラミック)だけで歯をつくることによって、自然な白い歯にすることができます。
《昔いれた差し歯の根元が黒く見えるのですが虫歯でしょうか?》
保険で前歯をかぶせたりした場合、年齢を重ね、歯茎が痩せたり、下がってくると歯の根元に被せものの内側に貼付けてあるためそれが見えてくる場合がありま す。この場合は虫歯ではありません。しかし、黒くなっているのが虫歯という場合もありますので、ご自分で判断せず、まずご相談にいらしてください。
これまで歯医者さんにいっても、どのように治すか説明をしてもらえなかったり、技術的に金属でしかつめものを作れないことがありました。本川越歯科では、
【茶しぶだけが気になるのか?銀歯が気になるのか、歯ぐきのきわが気になるのか】を患者さんひとりひとりにうかがって、処置をすすめて参ります。気になる部分をお聞きして、予算にあわせて治療を進めていきますので、気になる部分があれば、ご来院ください。
むし歯や歯周病などの原因で歯がなくなることがあります。両側に歯があれば、両側の歯を削る、ブリッジという方法で歯を入れることができます。健康な歯の場合、1本の歯を入れるた めに2本の歯を削らなければいけません。
《歯を失う原因》
歯を失う原因ですが、一般に30歳くらいまでは虫歯を放置してひどくなって歯を抜かなければなくなってしまうことが多く、30代以降は歯周病で歯が抜け落 ちてしまうことが多いようです。30代以降に歯周病が多く起こるのはプラーク(歯垢)がおもな原因で、加齢によって免疫力が落ちたり、ストレスなどによっ
て抵抗力が落ちたりするくるため、口のなかの歯周病菌が増加し、歯周病が進行して歯を失うことが多くなります。
歯周病は最近よく聞かれるようになりましたが、実は昔からある病気です。昔は加齢で歯がグラグラして抜けるのは当たり前と考えられていたため、歯周病を治療するという意識がなかったのです。
40歳の人の8割以上、程度の軽いものを含めると成人のほとんどが歯周病にかかっているといわれ、さらに最近は低年齢化し、20歳に満たない年齢層でも3〜4割程度の人が歯周病の予備軍である歯肉炎にかかっているとも言われています。
歯周病の予防の基本は毎日のブラッシングで歯垢をためないこと。歯を失う前に予防することが大切です。
いろいろな原因で奥歯が2本なくなってしまうと、食べ物をしっかり食べる効率が大きく低下してしまいます。片側だけだと、すぐに食 事がしにくくはなりませんが、問題がない歯の側に倍の負担がかかります。このままだと問題がない歯もだめになってしまいます。橋(ブリッジ)をかける歯が
ないので、入れ歯を作るか、骨のなかに土台をいれるインプラントで奥歯を作ると、健康な歯にかかる負担を減らすことができます。
《インプラントとは》
インプラントは最近ではポピュラーな治療法で、人工的なチタン製の歯の根を、歯茎の下の顎の骨に埋め込む手術をして埋め込みます。やがてチタンは顎の骨と結合し、本当の歯の根のようにがっちりと噛む事ができるようになります。
入れ歯やブリッジなどは、噛みづらかったり、痛みや不快感がでることが多いのにくらべ、インプラントは自分の歯とかわらない感覚をえられるため、おすすめ できる治療法です。ただし保険が適用できないため、自費での治療となりますが、歯を失ってしまった方、入れ歯が気にになっていつも気分が優れない方にはイ ンプラントはぜひおすすめしたい治療方法です。
奥歯が両側なくなってしまうと、かみしめる力を受け止める歯がなくなってしまうので、前歯に大きく負担がかかってしまいます。そのままにしていると多くの場合、負担に耐えられなくなった前歯がどんどんと前に出てきてしまいます。
出てきてしまった前歯をなおすには、奥歯を入れた上に歯をひっこめることも必要になり、奥歯だけでなく前歯にも治療が必要となります。歯をひっこめるにはまず奥歯を作ってから、矯正治療、または大きく削って被せることが必要となります。
残念ながら歯がなくなってしまうことは、年齢を重ねていくと誰にでも起こりうる事態です。ところが、なくなってしまった部分をそのままにしてしまうと、どのようにお口の中が変化していくかは知られていません。なくなったところを早めに治す事が、問題ない歯を長持ちさせる一番の方法です。大がかりな処置が必要になる前に、ご来院お待ちしております。
親知らずは別名智歯とも呼ばれ、前歯から数えて8番目にはえてくる歯で、18から20歳くらい生えてくることが多いようです。永久歯の中で、一番最後に生 えてくるため、あごの小さくなった現代人には生えるスペースがなく、横や斜めに傾いてでてきたり、骨の中に埋まったまま生えてこられなかったりします。ま
た、歯ブラシも届きにくいため細菌が繁殖しやすく、虫歯になったり周りの歯肉が膿んだりして痛み出すことも多いです。
そのため、親知らずは抜く必要がでてくることがよくあります。
米野木歯科では、抜歯が非常に困難な歯肉に完全に埋まっているような親知らずも含め、あらゆるタイプの抜歯に対応しております。また、非常に多くの患者様 から親知らずについてのお問い合わせをいただいており、たくさんの患者様が親知らずに関する悩みを持っていることを知りました。親知らずを抜くのはやっぱ
りこわいし、どうやって抜くのか、痛いのかなど不安がたくさんあるかと思います。そこで実際の臨床例とともに、親知らずの抜歯について解説していきますの で、参考にしてください。
痛みは非常に主観的なもので、同じ処置をしても人それぞれで大きくかわってきます。
たとえば簡単な上の親知らずの抜歯ですと、通常痛み止めは1日くらいですむのですが、1週間ずっと痛みつづけることも5%くらいの方でおこります。
また腫れに関しても、親知らずの位置や患者様の体質によって大きく左右されます。
あくまで目安のにしかなりませんが、平均的には次のようになります。
親知らずはでてきたら何が何でも抜かなくてはいけないわけではありません。親知らずを残しておくことで、将来入れ歯やブリッジの土台として使ったり、どこかの歯がだめになったときに親知らずを移植することもあります。
また、欧米人のようにお口が大きくて、上下の親知らずがまっすぐはえていてかみ合っている場合は全く抜く必要がありません。しかし、実際のところ日本人の 口の大きさから考えると、定員5人の車に6人で無理やり乗っているかのごとく、無理やり生えてきている親知らずがほとんどです。
ですので、基本的には中程度以上の虫歯ができたり、周囲の歯肉が腫れていたくなったり、現在問題はなくても周りの歯に悪影響を及ぼしそうな場合は抜いたほうがいいです。
よく痛くなったら抜けばいいのか?というご質問を受けますが、痛くなったときは親知らずだけでなく、その周りの歯も一緒に抜かなくてはいけない状況になっていることがあり、また抜くのも歯がぼろぼろになってしまうと、非常に困難になります。
そういったことを考えると、虫歯になる前でも予防的に抜くこともあります。
歯科医師と相談の上、親知らずを残しておいた場合の利点と欠点を比較し、抜歯の必要性をしっかり検討することが重要です。
右の親知らずを抜いたら、左の親知らずも抜かないといけませんか?
よく右の親知らずを抜いたら、左右でバランスが崩れるから左の親知らずも抜かなくてはいけないでしょうか?と質問されますが、全くそんなことはありません。 同様に上の親知らずを抜いたからといって、すぐに下の親知らずを抜く必要もありません。
親知らずが生えてきたせいで手前の歯がおされ、歯並びが悪くなるって本当?
昔は、こういったことが本や一部の歯科医の間で言われていましたが、現在多くの論文やレポートで、親知らずのせいで他の歯並びがかわることはないと報告されています。
抜歯の費用はいくらくらいかかりますか?
親知らずの抜歯は、完全に保険の範囲内でおこなえます。費用は抜歯の難易度によって大きくかわります。 通常の抜歯であれば、お薬代を含んで1000円〜2000円ですが、横に向いて埋まっている親知らずだと5000円近くなります。
親知らずの移植はおこなっていますか?
行っております。ただし、移植する親知らずと移植される側の歯根の形態や状態などの条件によって可能かどうかが決まります。費用も基本的には保険外診療となりますので、詳しくはご相談ください。
米野木歯科ではどんな親知らずでも抜歯しますか?
全体の90%は抜歯しますが、以下の場合のみ大学病院等の専門機関にご紹介させていただいております。
(1)心臓病や重度の糖尿病などの全身的なリスクが非常に高い方(通常の高血圧などは問題ありません)
(2)極度の歯科恐怖症で、抜歯時に全身麻酔が必要な方
(3)親知らずを抜歯する際、神経や血管を損傷する可能性が非常に高い場合